GROOVENAUTS UNPLUGGEDについて

問いかけよう。
それが未来の答えになる。

僕たちの日々の営みは、常にテクノロジーとともにある。
その付き合いは、250万年もまえ、我々の祖先が石で木の実を割ったその時にはじまり、通勤電車でスマートフォンを片手にニュース記事をよむ今日まで、途切れることなく続いている。
思いや考えを相手に伝えるためのテクノロジーがあり、それを未来に残すためのテクノロジーがあり、またそれを、より遠くの人に、より多くの人に届けるためのテクノロジーがある。
テクノロジーの力を借りて、暑さや寒さをしのぎ、高い場所や深い場所に行き、自分の足以上に速く走る方法を知った。怪我や病への対抗手段を手に入れ、長い息をし、曾孫の顔を拝めるようになったのは、ほんの最近の話だ。

多くの命を救ったテクノロジーがあり、また、多くの命を奪ったテクノロジーがあった。

空気や、水、光とおなじようにして、それは、常に人の営みとともにある。そしてすべてのテクノロジーは、人の営みという文脈においてのみ、その意味を持つ。
人工知能が、人の仕事を奪うとささやく人がいる。しかしハンマーだって人を殺す。テクノロジー自身に善悪はなく、その方向付けをするのはいつだって人だ。

これは、問いかけるメディアだ。人とテクノロジーとが交わる場所を捉え続けることで、人の営みに必要不可欠なテクノロジーと如何に向き合い、また如何に関わり合うべきかという“問いかけ”を読者の中につくるメディアだ。

与えられるのではなく、自分で考え、選び取るための問いかけが、あなたの内に生まれることを願って。

2017.07
GROOVENAUTS UNPLUGGED(グルーヴノーツ アンプラグド)編集チーム